中国の凋落と日本の特需
中国は人口減少と経済の落ち込みで今後かなり苦しくなるのではないか、と言われています。長年続いた一人っ子政策の弊害で、少子高齢化に伴う労働人口の減少に歯止めがかからないのです。それなのに中国はマンションを建設し続け、今や人口(14億)の2~3倍が住める件数があるそうです。
その上投機により膨らんだ不動産バブル対策として、3年前から不動産開発企業への銀行融資規制を始めたため次々とデフォルト(債務不履行)が発生、最大手の中国恒大集団一社だけでも47兆円負債を抱えて債務超過に陥るなど、連鎖倒産すればその余波は中国国内にとどまらない可能性もあります。極端に言えば、もともと中国の景気刺激策は住む人のいないマンション開発で成り立っていたというわけです。
その上「令和のコメ」と言われている半導体分野でもアメリカの輸出規制により、特に最先端技術の半導体は中国国内での製造が難しくなっていきます。アメリカは中国なしで最先端半導体が製造できるよう、同盟国で政治、治安とも安定しており、人件費も安い日本での半導体工場建設を促しています。これは日本にとって最後のチャンスかもしれない特需です。戦後日本が朝鮮戦争の特需で復活したように、米中新冷戦下での特需をしっかりと享受して、失われた30年を取り戻していかないといけません。
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