日経平均はバブル超えの4万円に届くか!?
日経平均株価が強いです。7/3現在で33,700円前後で推移していますが、4月時点では28,000円前後でした。この3ヶ月間一本調子で5,000円以上上がり続け、現在に至ります。この間アメリカが下がっても日本株だけは独歩高の強さで、最終的にはバブル高値(1989年末の38,915円)を超えて4万円に到達するのでは?という声も出始めております。
今回ここまで日経平均が上がっている理由ですが、実は結構わかりやすい材料が複数重なっており、この上昇はまだまだ続く可能性があります。一つずつ取り上げてみたいと思います。
(1)半導体工場等の日本回帰
半導体は「令和の米」と言われるほどあらゆる製品・武器を作るのに欠かせないもので、アメリカはその半導体の先端技術品サプライチェーンから中国を分断する動きを露骨に行っています。その一端として台湾の「半導体製造の巨人」TSMCの工場を、台湾有事に備えてアメリカや日本(熊本)に建設を始めています。また日本企業も北海道などに政府の援助を受けて先端半導体工場を建設するなど、今や物価・賃金安、円安で中国よりもコストを安く抑えられて政治的リスクも低い日本国内への工場誘致が活発化しており、これが日本経済活発化の期待を呼んでいます。
(2)バフェットの日本株買い増し
伝説の投資家ウォーレン・バフェット氏が3年前から三菱商事などの商社株を買い増す意向を表明し、今も買い増しを続けております。商社株は過去にないほどの上昇を続けており、あのバフェットが日本株をこんなに買い増しているのだから、日本株は間違いない!とばかりに国外の資金が日本株に集中しています。また中国や韓国の経済の将来性がかなり危ぶまれており、特に中国は不動産バブル崩壊秒読みとも言われていますので、アジア方面への投資資金が中国から日本に相当流れているようです。
(3)日本証券取引所の「異例の」改善要請
日本証券取引所がPBR1倍割れの企業に対して、「もっと資本効率や収益性の改善をしなさい」と異例の要請を行っていることも話題になっています。PBR1倍割れというのは、例えばその企業の純資産が3,000億円あるのに、株価の時価総額(=株価×株数)が1,500億円しかない(この場合PBR=0.5となる)状態で、株主からすれば、すぐに会社を解散して資産を分配してくれたほうが株式の価値が2倍になる計算です。「そんな状態での経営って、ダメでしょ」「もっと株価が上がる努力をしなさいよ」と日本証券取引所がお叱りを入れたわけです。これを受けて、例えば銀行などは今期大幅な増配を発表しており、1株あたり配当金を、三菱東京UFJが32円→41円、広島銀行が27円→36円など、投資冥利が上がって来ています。
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