ライバルとは、もう切磋琢磨しない
受験勉強やスポーツにおいて、仲間と切磋琢磨することでお互いが成長するのはとても素晴らしいことだと思います。この考えは経営にも応用され(レッドクイーン理論と言います)、高度成長期ではライバル社と製品の品質向上を競い合うことで、結果として日本製品のネームバリューが上がり、日本企業は世界市場を席巻しました。
しかし時代は移りゆき、ライバルを意識するあまり小さな改変しかできなくなったり、ライバルの真似ばかりしてなんとか自分のシェアを減らさないようにする、といったことに終始するようになってしまいました。その結果IT時代の到来などの大きな変化に対応できなくなり、例えば日本企業がガラケーの細かいスペック競争に気を取られているうちに、スマホ市場で世界から駆逐されてしまいました。時代の移り変わりのスピードが急激になった現在では、ライバルとの切磋琢磨では大きな環境変化に対応できないのです。
もちろん切磋琢磨そのものに意味がなくなったわけではありません。これからは自分の未来のビジョン、つまり「したい・なりたい自分」を想い描き、その未来の自分と切磋琢磨すべき時代に突入しているのだと思います。
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