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ウクライナ問題(税金の話はナシ)

2022/03/01 18:29:21  経済一般
 連日ロシアのウクライナ侵攻の報道がされています。ロシアとウクライナの歴史的な背景なども調べてみたりしましたが、私的には「領地拡大のために隣の城に攻め込んだ戦国大名」と何の違いもありません。何の正当性も感じないし、戦争は人殺しです。
 特にイデオロギーなどを語るつもりはないのですが、この侵攻が経済的にどう影響を与えるのかは気になりますので、いくつか気になった点を取り上げてみたいと思います。
 
(1)ロシア中央銀行が政策金利を9.5%→20%に引き上げ
 日本が0%金利だったりアメリカが1%後半で推移していたりすることを考えると、9.5%も高いですが20%は完全な異常値です。日本のサラ金並の金利を国が銀行からむしり取る感じです。各国の経済制裁等によりルーブル価値が大幅下落(=ルーブルが投げ売りされている)しているので、これくらいの金利をつけないと資金調達できない、ということも意味しています。ロシアは経済制裁は折り込み済らしいですが、それほどの犠牲を払って何のために戦争するのでしょうか。
 
(2)ロシアの一部銀行をSWIFTから排除
 SWIFTとは国際銀行間金融通信協会のことで、多国間の銀行をつなぐネットワークのようなものです。例えば日本からロシアの銀行に送金する時は、広島銀行等からは直接振込できず、ウエスタンユニオンなどの国際送金業者経由で、SWIFTコードなどを使って送金してもらうようになります。
 そのSWIFTから排除する、ということは金融インフラを奪うことになりますので、打撃が大きいのは間違いありません(長い目で見て)。一部銀行を排除というのは、全てを排除してしますと、ガソリンや天然ガスをたくさん輸入しているヨーロッパにも影響が大きいからだと思います。

 関係ない話ですが、SWIFTを使っての国際送金の手数料が高いことから、リップルなどの仮想通貨を使って国際送金を早く安く行う試みがされています。個人的にはこの点から仮想通貨の将来性を期待していたのですが、思ったほど進んでいないようですね・・。

(3)SNSによる発信
 ロシアは自国に自軍の損害状況等のニュースが流れないよう情報統制しているようですが、ウクライナは大統領自らが積極的に被害状況、主張、戦争に正当性がないこと等をSNS等で発信しています。まちがいなく国際世論は大きくウクライナ側に動いています。SNS全盛のこのご時世、たとえ社会主義国であっても完全な情報統制など不可能で、無理やり抑え込もうとするロシアと、積極的に発信・拡散するウクライナ、どちらが有利かは言うまでもないですよね。良くも悪くもSNSの力の大きさが痛感できます。
 


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税理士・代表取締役 沢辺勲
趣味は株式投資とマラソンと広島カープ
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