社内会議のあり方
北朝鮮の核問題をめぐり、東アジアでは緊張が高まっています。関係する周辺国では首脳会議が頻繁に行われており、各国の駆け引きが連日新聞やニュースで取り沙汰されています。
・・ところでこの首脳会議、各国の政府最高責任者が一堂に会して行われていますが、実際はこの会議以前に実務者レベルでの話し合い等で、当日話し合う内容はほぼ決まっており、当日は「こういう形で合意したよ」と外部にアピールすることが主目的であると推測できます。何が言いたいかといいますと、首脳会議の当日に「北朝鮮問題、どうします?」という感じになることはありえないということです。
当たり前じゃないかと思われましたか?確かにその通りです。ところで、社内で月例会議等は行われていますか?その冒頭がこんな一言で始まるようでしたら注意が必要です。
「今月の定例会議の議題は何にしますか?議題がある方は挙手してください。」
当日の会議が「どうします?」で始まっています。やはり、会議としては「ありえない」と思います。なぜか。それは、会議の目的は「意思決定」だからです。経営の戦略の決定や、そのための具体的な行動スケジュールの決定、業務の改善のための決め事の決定をして、それを行動に移すことがゴールです。当日の会議で意思決定を行うためには、会議の冒頭が「どうします?」では時間的に間に合いません。
おそらく首脳会費では、その会議が始まる前に物事の99.9%は決定済みだと思います。そこまでいかなくても、社内会議では事前に参加者との個別打ち合わせ、資料作成、スケジュールや大まかな方向性の確認により8割程度は事前に物事が決定しているべきであると私は思います。会議も他の仕事と同様、「段取り八分」です。
また、会議は「会議の終了時間」がゴールではありません。「いやあ、今日も会議、遅くまでご苦労さん」で満足してしまう方は、会議のゴールが「決定事項を行動に移して結果を出す」ところにあると認識していません。だから、会議で決められたことが守られない。行動に移さない。「笛吹けど踊らず」なのは、会議の主催者自体がゴールがどこにあるのかを認識違いしているからかもしれません。
まとめますと、検討→決定→行動の一連の流れがあり、それが「結果」として現れることが会社や事業体がやる会議の「ゴール」です。決して会議をすること自体が会議の目的ではなく、「こんなに頑張って会議しましたよ」と上司や経営者に報告することも会議の目的ではありません。会議は、「参加人数」×「会議時間」という人的資源(コスト)を使って行うものです。決してお金が直接流出していないからといって無駄に使っていいものではありません。
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