経営のルールの作り方(1)
書店等では、経営に関するさまざまな書籍が並んでいます。アマゾンで「経営」「本」などと検索してみても、「経営の教科書」「小さな会社の経営戦略」「理念と経営」等々・・。見出しだけでも、あらゆる文言で、私たちに「経営とはかくあるべき」と語りかけて来ます。
しかし、良く聞きます「経営戦略」「経営戦術」という言葉は、学術上、その定義が確立されたものではありません(もともと軍事用語ですからね)。また、実際に経営をする側の立場からしますと、その定義が何なのかは正直どうでもよく、要するに経営のルールつくりの方法がわかればいいのです。
・・ということですから、私は経営のルールの作り方、順番を以下の通り(勝手に)定義しております。
(1)経営理念 → (2)経営方針 →(3)戦略 →(4)戦術
(1)が一番上位に位置する、ピラミッドのようなイメージでしょうか。
(1)経営理念は、会社の「存在意義」「使命」「旗印」です。会社が、経済社会において存在する理由、価値が何なのかを定義するものです。この使命を果たすために社長は経営をし、従業員はこの旗印を羅針盤として日々の業務を行うのです。この経営理念が大黒柱としてまず中央にドーンと立っていないと、例えば営利目的のみに走ったあげく顧客が離れ、倒産という事態になる可能性があります。存在意義のない会社は、社会から必要とされていないのだから、中長期的には必ず消滅します。自然の理ですから、仕方ないと思います。
大企業の経営理念を見てみますと、例えばキリン株式会社は、「飲みものを進化させることで、みんなの日常をあたらしくしていく」です(同社ホームページより抜粋)。いいですよね。飲料を売るのが使命ではなく、日常を新しく、元気にしていくことが真の使命だと言っているのです。この経営理念があれば、何か商品開発で迷いが生じても、「あたらしいもの」に向かってチャレンジするんだ、という方向に迷わず向かっていけるわけですから、従業員の方も働き甲斐があると思います。
(2)(3)(4)につきましては、また次回、お話させていただきます。
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