相続税増税の影響はどうか?
ご存じのとおり、今年1月に相続税の基礎控除が4割引き下げられました。事実上の相続税「大増税」です。国税庁の「統計年報」によりますと、亡くなられた方のうち相続税が課される割合は、ここ10年ほどは4%程度で推移しています。ただし死亡者数自体が増加傾向にありますので、2012年の課税対象被相続人の数は52,572人と、2006年の45,177人と比較すると明らかに増加しております。
今年の相続税増税で、この課税される割合は6%台にまで増加するだろうと言われております。増加割合は2%程度ですが、人数にすると25,000~30,000人程度は増加するという計算になりますし、もともと課税対象だった方も百万円単位で納付税額が増加することを考えますと、影響は相当大きいとみていいと思います。なんだか消費税の増税と数字上のカラクリが似ている気がします。
税理士として仕事させていただいている私の感覚としましても、ここ9か月で相続に関する仕事は明らかに増えています。相続税の申告もそうですが、税金以外での相続対策の関心も高くなりましたし、必然的に生前対策としての贈与税の申告も増えそうに思います。改めて影響の大きさを肌で感じている今日この頃です。
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